桂離宮は江戸前期、八条宮智仁親王(1579-1629)が京都・桂に造営を始め、智忠親王(1619-1662)が完成させた建物です。
7万㎡の庭園に「古書院」「中書院」「楽器の間」「新御殿」などの建物が雁行型に並びます。
平安文化の香り残る風雅さは源氏物語に影響を受けたといわれ、1933年に来日したドイツの建築家ブルーノ・タウト(1880-1938)は「文化を有する全世界に冠絶せる唯一の奇蹟」であると、多くの著書で世界にその存在を紹介しました。
タウトの研究家であり、日本の左官に造詣の深いマンフレッド・シュパイデル博士と、桂離宮の修復にかかわった名左官の久住章さんのお話から、桂離宮の魅力を探ります。

日時:5月27日(日) 17:30〜19:00 (開場 17:00)
会場:京都大学 百周年時計台記念館2階 国際交流ホール2

京都市左京区吉田本町36(京都大学正門入って向かい

登壇者

マンフレッド・シュパイデル Manfred Speidel


1965年ドイツ・シュトゥットガルト大学建築学科卒業。66〜75年早稲田大学吉阪隆正研究室に在籍。75〜2012年アーヘン工科大学教授。ブルーノ・タウトの研究で知られ、著作も多い。日本の建築や左官についても詳しい。たびたび来日し、日本語も堪能であり、今回も日本語での講演となる。日本で発行された著書に『ブルーノ・タウト 1880‐1938』(セゾン美術館 1994)、監修・共著書『ブルーノ・タウト 桂離宮とユートピア建築』(ワタリウム美術館 2007)などがある。

久住章 くすみ・あきら


写真/北田英治

1948年淡路島生まれ。18歳で左官の道へ。バロック、数寄屋、漆喰彫刻、土蔵など各地の名人親方の下で修業を積み、28歳で独立。長谷川逸子、象設計集団、隈研吾、内藤廣、青木淳など建築家たちと組み、現代建築のなかに左官の新しい表現を切り拓いてきた。85年から14年間、シュパイデル教授の招聘により、アーヘン工科大学サマーセミナーで教鞭をとる。99年日本建築学会文化賞、同年「ゲストハウス2」で第15回吉岡賞受賞。桂離宮の昭和の大修理に参加し、数年にわたり修復を行った。

モデレーター
柳沢 究 (京都大学大学院工学研究科建築学専攻准教授)
横浜生まれ。京都大学工学部卒業。インドや京都を中心に伝統的建築や都市空間の調査・研究を行う。2008年京都大学で博士学位取得。大学で教鞭をとりつつ、住宅やリノベーションの設計を手掛ける。

主催

公益社団法人日本左官会議 https://www.sakanjapan.com/report/?p=1211

[入場料・お申し込み]

要事前申し込み http://www.sakanjapan.com/forum.html
一般 1,500円
日本左官会議 会員 1,000円
(当日入会可 支援会員・準会員/年会費 5,000円)